過去に頂いた相談事例

メンタルヘルス

メンタルヘルス対策に関する事例は出ていないが、予め復職支援システムを作っておきたいと考えているが、雛形はないか。

当センター相談員(メンタルヘルス相談員)が、当センター開催の研修会にて使用した資料を提供し説明した。また、メンタルヘルスに限らず健康全般についての健康管理(衛生管理)担当部局(担当者)と職員との接触の重要性等について説明した。

作業管理・作業環境管理

事務職場の巡視では、何が課題になるか。

職場によって異なるが、テキスト等では、健康障害の出やすいVDT作業に関する事項と、事故や災害時対策、作業の能率向上を目標とする一般的な整理・整頓等(4S)があげられることが多い。作業環境では、VDT作業と関連して照明に関する問題点を有する職場も多い。事務職場の作業環境管理については研修が予定されている。

デジタル粉じん計の測定時間は?

「職場の空気環境の測定方法」では、「1回の測定につき、1分間で連続10分間以上測定する」こととしています。したがってデジタル粉じん計の測定モードを1分間として、10回以上測定してください。

大型車体の塗装作業場で、有機溶剤の作業環境測定結果が、第2管理区分となったため、改善策を検討している?

  1. 有機溶剤の基準値は、昨年より厳しくなっているため、第2管理区分となったと思われる。
  2. 応急対策として、まず現状の局所排気装置の点検を実施すること。
  3. つぎに、有機溶剤の使用量を減らすことを検討すること。
  4. 抜本的な対策として、局所排気装置の改造があげられる。

健康管理

産業医を担当している会社が取り扱うことになった新しい炭素繊維(ドナカーボ)による健康への影響について

炭素系繊維(製品名ドナカーボ)を新規物質として取り扱う際は、4.のような対策が望ましいと考えます。

  1. 健康への影響について
    1)発がん性
    ドナカーボを吸入することによるがんの発症は、現時点ではないと考えられます。
    アスベストのような繊維状物質によるがんは、繊維径3~3.5µm以下のものが肺胞に達するため発症すると考えられています。一方でドナカーボの繊維径は、製造元の文書によると13µmと15µmのであり、8µm以下のものはありません。このため、吸入された繊維状物質は肺胞まで達せず、体外に排出されると予測されます。なお炭素系繊維を原因とした発がんの報告はありません。2)その他の有害性について炭素系繊維は、一般的に破損しやすく、破損した繊維は、毛羽や粉じんとして、大気中に浮遊しやすい性質があります。このため、作業者には、粉じん吸入による影響が考えられます。また強靭な繊維の性質から、繊維状粒子として皮膚や目に突き刺さり、皮膚のかゆみや痛み、目への刺激が考えられます。
    なお炭素系繊維には、急性中毒に至るような毒性はありません。
  2. 安全性について
    炭素系繊維は、導電性があるため、粉じんが電気接点などに付着すると、ショートすることがあります。
    一方で、不燃性であり、火災のおそれはありません。また、粉じんとして飛散した場合も粉じん爆発の危険性は低いと考えられます。
  3. 法的取扱
    使用形態が不明ですが、仮に室内において、開放系で、ごく短い繊維を混入するなどの作業は、「粉じん障害予防規則別表第1の11号」の粉じん作業に該当します。このため、発生源には「局所排気装置」の設備、作業者には、「粉じん特別教育」や「じん肺健診」等が必要となります。
    (参考)粉じん障害予防規則 別表第1の11号
    粉状の鉱石又は炭素原料を原料又は材料として使用する物を製造し、又は加工する工程において、粉状の鉱石、炭素原料又はこれらを含む物を混合し、混入し、又は散布する場所における作業
  4. 対策
    作業形態等が不明ですが、室内で梱包等から取り出したり、原料として混合・混入したりする際には、有害性や安全性および法的取扱から次の対策が望ましいと考えます。1)設備

    • 梱包取り出し位置、混合場所にそれぞれ局所排気装置の吸引フードを設置する
    • 局所排気装置の設置届出と定期点検を実施する
    • 換気扇(全体換気装置)を設置する
    • 電気接点をもつ機器(スイッチ類)とくに機器の制御や安全に関するスイッチ類は近くに配置しないこと

    2)作業者
    配置前に粉じん特別教育の受講とじん肺健診の受診
    3)保護具
    取扱時に以下の保護具を着用する

    • 防じんマスク(国家検定合格品)
    • ゴーグル(目を保護、めがね使用者でも着用する)
    • 手袋・長袖の作業着(皮膚の保護)

現場作業者の休憩時間に体操を導入したい。有効と考えられるか。終日立ち作業の現場で、作業では上肢を含めて大きな身体の動きが少ない。
作業の遂行で、首、肩、上腕、肺腰部、下肢の各部位の静的筋緊張が強いと思われ、業間体操は緊張緩和に有効と考える。ただし、終日の立ち作業のため、下肢や腰部の疲労が強いことも考えられ少しでも長く臥位による休息を希望する作業者がいるかもしれない。当初は、本人の選択による方が良いかもしれない。

長時間労働の面接指導において、該当者が拒否した場合、事業所は強制できないとして理解してよいか?
面接指導の対象は、長時間労働者に蓄積疲労があり、本人の申し出がある場合とされており、その理解でよい。ただし、事業場によっては、内部規定で時間外労働が規定時間を超えれば原則全員を面接指導の対象としている場合も少なくない。また、産業医には面接指導の申出について勧奨することが求められている。

従業員が定期健康診断で要精査の指示を受けたが受診しない。事業所としては、放置できないと考えているが、どうすれば良いか。ちなみに、産業医は選任していない。
制度上は、最終的に「異常所見」が認められた場合に、就業上の措置の必要性(今の仕事を続けていて大丈夫か)について産業医の判断が必要となる(産業医の意見聴取)。必要と判断された場合は、事業主は産業医の意見を尊重して就業上の措置や作業環境等の改善を行わなければならない(健診実施後の措置)。相談例では、その判断のための資料が得られないことになり、本人の健康保護のためだけでなく、これらの事業主の責務についての説明を加えて、精密検査を受けてほしい旨働きかけてみてはどうか。精査の結果「異常所見」が認められた場合は、受診医療機関の医師から措置の必要性に関する指示をもらう。文書で記録を残しておく必要がある。また、これらの、医師との連絡にあたっては、本人の同意を得ておく必要がある。健診結果の連絡等における情報保護については、組織内で健康情報管理者としての位置づけ(担当者の職名など)及び、当該管理者が職務上知りえた健康情報の漏洩禁止について規定をつくり、従業員に周知しておくことが望ましい。また、就業上の措置を要する場合、事業者等へは病名そのものの情報は提供しないこととされている。

長期休業者や育児休業者等の定期健康診断の取り扱いについて教えて欲しい。
厚生労働省労働基準局長から通達(平4.3.13基発第115号「育児休業等により休業中の労働者に係る健康診断の取扱いについて」が示されていて、定期健康診断を実施すべき時期に労働者が休業中の場合には、定期健康診断を実施しなくても差し支えないとされています。しかし、「休業終了後速やかに当該労働者に対し、定期健康診断を実施しなければならない」ことも言っています。

腰痛検診について、個人票の様式があれば欲しい。
「職場における腰痛予防対策指針(厚生労働省基発第547号、H6.9.6)」に示されている「参考1.腰痛健康診断問診票」、「参考2.腰痛健康診断個人票」のコピーを送付し説明した。

労働者の中に時間外労働時間が80時間を越えた場合、医師による面接指導が必要と聞いている。この場合の医師は、産業医でなければならないか。
必ずしも産業医でなくても良いが、産業医の資格を持っている医師が望ましい。

定期健康診断は法令どおり実施しているが、健康診断結果に対する事後措置等どうすれば良いか。(労働者数50人以上であり、産業医を選任している)
  1. 健康診断の実施及びその結果に基づく健康を保持するための措置に関すること
  2. 健康管理に関すること

などを産業医と相談すること。
また、労働者の健康確保に関して、安全衛生委員会でもよく審議し、事業場として衛生管理体制の整備を行うこと。

関係法令

50人未満の事業場で産業医を選任することは法令上どのように位置づけられるか。
50人未満の事業場についても、労働安全衛生法第13条の2で医師による健康管理が努力義務とされている。この場合、必ずしも第13条の「要件を備えた者」(認定産業医)でなくてもよいことになる。法は最低限の定めであり、50人未満であっても事業場の方針として認定産業医を選任し労働者の管理にあたらせることが望ましい。

産業医の職場巡視の実施について、法的にはどのように定められていますか。
労働安全衛生規則第15条(産業医の定期巡視及び権限に付与)により、産業医は少なくとも毎月1回作業場等を巡視し、作業方法または衛生状態に有害の恐れのある時は、直ちに労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないと定めています。

その他

母性健康管理指導事項連絡カードは有料か?無料か?
各病院等で手数料等は異なると思うが、無料のところは少ないと考えられる。本カードの発行手数料については、過去、国が日本医師会に対し、極力低料金で発行してもらえるよう働きかけた経緯があり、個々の病院の判断に委ねられている。

自発的健康診断受診支援助成金の概要を教えて下さい。
常時使用される労働者で1ヵ月当たり4回以上又は過去6ヵ月で合計24回以上、深夜業(午後10時から午前5時まで)に従事した方が、法令に基づく定期健康診断以外に自発的に健康診断を受診した場合、健康診断に要した費用の3/4に相当する額(限度額:7,500円)が助成されます。

ご相談・ご要望を受け付けています。

ご利用時間:午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日・祝祭日、年末年始除く)

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