メールマガジンバックナンバー

こうちさんぽメールマガジン第10号

2007.11.1

トピックス

健康診断項目の見直しについて

~ 平成20年4月1日から腹囲の検査等が追加へ ~

平成19年7月6日、労働安全衛生規則並びに関係告示(健診項目の省略)が改正され、雇入時の健康診断、定期健康診断、特定業務従事者の健康診断及び海外派遣労働者の健康診断の項目が見直されました。改正後の健診項目は平成20年4月1日より施行されます。
今回の見直しのポイントは以下のとおりです。

  • ポイント 1
    腹囲の検査を健診項目に追加(省略の基準は下記のとおり)
    腹囲の検査の省略基準 (厚生労働大臣が定める基準)

    1. 40歳未満の者(35歳の者を除く)
    2. 妊娠中の女性その他の者であって、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断されたもの
    3. BMIが20未満である者
    4. 自ら腹囲を測定し、その値を申告した者(BMIが22未満である者に限る)
  • ポイント 2
    血清総コレステロールを健診項目から削除し、低比重リポ蛋白コレステロール(LDLコレステロール)を健診項目に追加(40歳未満の者(35歳の者を除く)は、医師が必要でないと認めるときは省略することができる)
  • ポイント 3
    血糖検査を受けた者については、医師が必要でないと認めるときは尿糖の検査を省略できるとされていたが、この省略を削除
    「腹囲」 は、メタボリックシンドロームの診断基準となっており、血圧、血中脂質、血糖と併せて測定することで、作業関連疾患である脳・心臓疾患を予防することが可能となることから、労働安全衛生法上も腹囲の測定は必要なものとされ、今回、健診項目として追加されました。
    「LDLコレステロール」 は、「悪玉コレステロール」とも言われ、単独で動脈硬化の   強いリスクファクターとなると指摘されており、脳・心臓疾患のリスクを評価する上で重要となることから、総コレステロールに代わって導入されることになりました。
    「尿糖」 の検査は、血糖検査とともに実施することで、血糖検査だけで把握できない糖尿病の疑いのあるものや耐糖機能異常者を把握することが可能となることから、省略基準を削除して必須項目となりました。

労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令の一部を改正する政令について

  1. 趣旨
    労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(平成18年政令第257号)。以下「改正政令」という。)により、平成18年9月1日から、石綿等の製造等が全面禁止されたところであるが、国民の安全上の観点等から代替化には実証試験が必要である化学工業、鉄鋼業、非鉄金属製造業等の施設で使用される特殊な用途のジョイントシートガスケット等については、製造等の禁止が猶予され、改正政令に適用除外製品等として掲げられているところである。
    厚生労働省としては、これらの適用除外製品等として掲げられた製品についても、早期の代替化を指導してきたところであるが、今般、その一部について、代替化が可能となったことから、これらの製造等を禁止するため、改正政令について所要の改正を行ったものである。
  2. 改正の内容
    代替化が可能となった次の適用除外製品等について、その製造等を禁止する。

    • 国内の既存の鉄鋼業の用に供する施設の設備の接合部分に使用されるジョイントシートガスケットで、250℃以上の高炉ガス、コークス炉ガスを取り扱う部分に使用されるもの。
    • 国内の既存の非鉄金属製造の用に供する施設の設備の接合部分に使用されるジョイントシートガスケットで450℃以上の亜硫酸ガスを取り扱う部分に使用されるもの。
    • 国内の既存の鉄鋼業の用に供する施設の設備の接合部分に使用されるグランドパ ッキンで500℃以上の転炉ガス、コークス炉を取り扱う部分に使用されるもの。
  3. 施行期日
    平成19年10月1日
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労働安全衛生規則の一部を改正する省令について

  • 趣旨
    健康管理手帳は、労働安全衛生法第67条第1項等の規定に基づき、がんその他の重度の健康障害を発生させるおそれがある12の業務に従事した者に対し、一定の要件を満たした場合に交付されている。石綿取扱業務については、平成8年から手帳を交付されていることとなっているところであり、その要件は胸部エックス線検査等で、「両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚があること」とされている。
    この交付要件が制定されてから10年以上が経過し、これら胸部エックス線検査等で胸膜肥厚等の所見が認められない場合でも、石綿肺がん等の悪性腫瘍が発症するという報告があることから、専門家を集め最新の医学的知見に基づいた交付要件の考え方を検討したところである(石綿業務に従事した離職者の健康管理についての検討委員会。以下「検討委員会」という。)。
    今般、検討委員会の報告書に基づき、交付要件を見直す等、所要の改正を行うものである。
  • 改正の内容
    石綿等(石綿若しくは石綿をその重量の0.1%を超えて含有する製剤その他の物。)を製造又は取扱業務に従事した者について、健康管理手帳を交付する対象者として、下記1~3のいずれかに該当する者を追加すること。

    1. 石綿等の製造作業、石綿等が使用されている保温材等の張付け、除去等の作業、石綿等の吹付けの作業又は石綿等が吹付けられた建築物等の解体等の作業(吹付けられた石綿等の除去の作業を含む。)に1年以上従事した経験を有し、かつ、初めて石綿等の粉じんにばく露した日から10年以上を経過していること。
    2. 石綿等を取り扱う作業(前号の作業を除く。)に10年以上従事した経験を有していること。
    3. 1.及び2.に掲げる要件に準ずるものとして厚生労働大臣が定める要件に該当すること。
  • 施行期日
    平成19年10月1日
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