お知らせ

効果的な保健指導の進め方

「こうちさんぽメールマガジン」2010.11月号より

保健指導担当相談員 小澤 若菜

特定健康診査・保健指導の開始により、生活習慣病予防活動を実践する保健師には、保健指導で効果を上げることが求められ、保健指導のスキルアップは重要な課題となっています。そこで今回は保健指導実施後、健診結果の改善がみられた人々のインタビューをもとに、効果的な保健指導の進め方についてご紹介したいと思います。

  1. 健康を再構築する支援
    まず始めに、保健指導で重要な支援は、対象者が健康を「自分のこと」と腑に落ち、再構築していくことです。
    そのためには、対象者自らがこれまでの生活信条を認識し、その少し先に見える生活を具現化していく支援が効果的です。たとえば、健診結果を受け取った時の気持ち、今後の生活への願望を明確にしていくことです。
    その結果、思うようにいっていない体の悪循環や、将来のありたい姿を探求しながら、自ら健康を再構築し、新たな生活習慣へ取組んでいきます。
  2. 新たに習慣化していく支援
    次に、新たな生活習慣へ取組むための支援として、「とりあえず試しにやってみよう」いう経験の糸口をつくることが重要です。失敗や成功をとおして、自分に即した生活スタイルが見つかるからです。
    そのためにも、「まずはやってみようかな」と思えるような取組みや、「上手くやっていけそうだ」と自信を拡張できるように一緒に考え試行錯誤する支援が効果的です。その結果、徐々に新たな生活の習慣化がうまれてきます。

上記2つの支援は、共に健康づくりをしていく家族や、職場仲間や組織風土、そして保健師との関係性によって大きく変わってきます。
特に日本の文化では、自分を支えてくれる「他者のため」という互恵的、相互依存的関係の中から行動を自己決定していく特徴があります。
そのようなことからも、日頃の保健師活動のなかで、共に健康づくりをしていけるような風土づくりも、保健指導を効果的に進めていくために重要な支援となります。

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